サッカー分析記

理系大学院生です。サッカーが好きです。ビジネスについても勉強中です。

不確定さがもたらすサッカーの面白さ

サッカーは競技人口、視聴人口ともに世界でトップクラスのスポーツである。

なぜ、これほどまでに人々を惹きつけ、熱狂させるのだろうか。

 

今回、スポーツとしての「不確定さ」という観点から人気なスポーツである理由を考察してみた。

はじめに、サッカーが他のスポーツに比べて「不確定さ」を持つ理由を3つほど挙げる。

 

理由①  足を使った競技である

サッカーは、ゴールキーパースローインという行為を除いて、足を使う。

人間は、モノを扱うとき手を使う事がほとんどで、足でモノを扱う機会はあまりない。

そのため、普通の人は手より足の方が不器用である。

 

理由② プレーが途切れない

サッカーでプレーが途切れるのは、

・ゴールが入ったとき

・ボールがラインを割ったとき

・反則行為をしたとき

である。

 

プレーが途切れることは、他の球技に比べ少ない。

アメフトは、1プレーごとにプレーが止まるため、サッカーに比べ、選手への指示が出しやすい。

 

 理由③  プレーする人数が多い

サッカーは1チーム11人である。

テニスやバスケットボール、バレーボールなどの他のチームスポーツに比べ多い。

野球も1チーム9人と多いが、同時参加人数は相手チームと合わせて13人ほど(守備チームとバッター、出塁者)。

人数が多いと、それだけ選択肢が増え、動きに不確定さが生まれる。

 

アメフトも人数が多いが、理由②で挙げた点から、サッカーよりシステマチックな競技と言える。

 

 

以上が、サッカーが「不確定さ」を持つ理由である。

他にも、相手とのプレイエリアの区切りがない(ネットを介したスポーツではない)、試合時間が長いなど様々な理由が考えられる。

 

では、なぜこの「不確定さ」が人びとを惹きつけるのだろうか。

 

これは、人間の生活に関連していると考えている。

社会はさまざまな事象が深く絡まり合っており、何が起こるか正確に予測するのは難しく、何が起こるかわからない「不確定さ」が、人びとの生活を活気あるものにしているのではないか。

もし、あらゆる事象が予測できたら、努力、挑戦という言葉は意味を成さないだろう。

 

このような我々の生活における「不確定さ」を、サッカーにおいても無意識的に感じとり、人々を惹きつけ、熱狂させると私は考えている。